きょうだい検定による受精卵を移植。種雄牛への近道かな?
今日9月23日に、きょうだい検定の受精卵を移植しました。
貴重な卵で、且つ数も限られているので、かなり慎重を期しての移植になりました。
きょうだい検定は受精卵移植技術を活用した種雄牛造成事業で、県の畜産試験場が主体となって、育種組合員によって実施されます。この事業で生まれた産子のうち、オスは直接検定牛の選考対象になり、メスにおいても県内保留しマークされます(次期基礎牛候補として、たぶん)。
都城地域では久々のきょうだい検定で、前回は我が家の「たかもり」の検定が2011年に移植して以来の6年ぶりです。その時は、オス頭数も少なく、目にかなう産子も出来てこなかったことから、直接検定までは至りませんでした。ですが、メスは数頭残っている状況です。我が家にも一頭「たかもりひめ」がい保留されています。
今回の受精卵は、当三股町「ななこ」と都城市「まつはな」で、産肉能力がいずれも高く育種価もすごいらしい。(詳しくは書けませんが)
「ななこ」は、安平×糸秀×安福(岐阜)で、第1花国と福之国で採卵されましたが、その後体調がよろしく無く、現在どうなっているかはわかりませんが、この受精卵で血を繋ぐことになるようです。
「まつはな」は、第1花国×平茂勝×安平で、勝平正で採卵されています。もう殺処分になっていますが、勝平丸(後代検定結果BMS7.3、4・5率100%)との血縁で、高能力を引き継ぐ牛らしいです。
よって、今回は地元「ななこ」の第1花国にエントリーし、本日移植の運びとなりました。ただ、この第1花国の卵、結局4個しか回収できておらず、更に貴重さが増している状況です。本来20個Aランクを回収し、移植して半分受胎し、その内半分づつがオスとメスで、そのオスの中から直接検定牛を選定するというもの。なので、4個の卵では直接検定にたどり着くこと自体奇跡に近いですね。
これらを踏まえて、受胎率100%を目指し、選定した母牛は若くてカワイイ勝平正の「せいか」で、2産したところでした。
7月末に産後2回目の発情確認し、8月1日排卵確認、9日移植予定でしたが、移植前日に子宮の締まりが弱く断念。
次の発情を8月23日確認したものの、8月31日の前日確認でまたしても締まり具合で断念。やや発情も弱く、黄体形成もやや難があった。
3度目の正直と、9月16日発情確認で獣医と相談し、投薬してもらった結果、9月22日前日確認良好で本日移植できました。後は祈るばかりです。
そもそも、この暑い時期に移植をスタートさせる事業に問題もあるのですが、とりあえず受胎させることに全力投入で、分娩間隔は度外視です。
とりあえず第一段階はクリアしました。次の発情確認から続く永い永いステップをすべてクリアして、種雄牛にたどり着くには2年後。その能力を確認するには更に4年後?
気が遠くなりますが、また牛飼いとしての楽しみが一つ増えました。
種雄牛の道に何とか乗せてやりたいですね。
「ななこ」の生産者産のためにも。
キレイキレイして
ソーッと注入。右でした。
SD107-8A、と書いてあるはず(拡大してみると書いてありました)。
スーパードナー107番!
カワイイせいかちゃん。ガンバっておくれ~
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