「丸宮照」を使うということ。
丸宮照を、いま使うべきだと思うんだけど。
丸宮照は、宮崎県家畜改良事業団がH23年に兵庫県種雄牛育成組合より購入してきた牛で、正真正銘の但馬牛。
宮崎県種雄牛案内
牛wiki「丸宮照」
試験交配で忠富士に付けて生まれた子がかなり良かった。
検定成績の6番がこの子です。
なので、種の余りを探してもらって美穂国に付けて生まれたのが「しゅしゅ」。これまた伸びがあり増体もまあまあ良かったので、繁殖母牛として保留した。
しゅしゅは、血統では
丸宮照×美穂国×福桜×上福
登録時、18カ月で体高132cm、体長156.4cm、520kg、栄養度6。
点数が、82.0 といい感じ。
初産の種付けを「秀菊安」にして、3月14日に産まれたのが40kg程のオス。
生まれてすぐから飲んで食ってグイグイ大きくなって、9カ月となる12月にはセリに出すんですが、既に300kgは優に超えてます。
血統を書くと、秀菊安×丸宮照×美穂国×福桜と
小柄で虚弱で今頃ビービーいってそうですが、全く逆です。
増体よく、よく食べ、病気せず、ものおじしないたくましい子になってます。
なんでかな?
宮崎も色々と血を混ぜて種雄牛を造成してきたけど、やはりもう血縁が血縁を呼んで近くなりすぎてるのかなという気がしないでもないです。
丸宮照も、遡れば血縁ではあるけど、かなーーりの遠縁。
美穂国との相性、そして、秀菊安との相性をみれば、どちらも良縁だったのかなと思います。
なにか、遺伝子が「待ってました!」と、喜んでるような気がしますね。
でも、どの市場でも使われないですね。子牛を見たことが無いです。
理由は、検定成績が目立った成績ではなかったことは言うまでもありません。
今現在、人気のある種雄牛はどれも検定成績が目立ってよかったことと、忠富士、安福久がかかっていることが大きな理由です。
ま、これもお金がかかっているので、人気は必要条件でしょう。
ですが、丸宮照が使われない大きな理由は、「地元」を持っていないことです。
各市場ごとに育種組合があり種雄牛造成しているので、市場には「地元」で造成された種雄牛を推しますね。
過去から、造成した育種組合のある市場が、その種の優先使用が決められており、その影響が今も。
当然、兵庫県から来た丸宮照は、どこにも属していないので、どこも推す気配がない。農家も授精師もJAも知らないので、種が出回ることもない。
実に残念ですね。
県事業団の導入した意図を考えると、いま直ぐに経営にプラスになるとか、高値で売れるとか、品評会とか、目立った効果が表れるとは思わないけど、ジワジワと効果は出てくることと思っています。
牛を、更にはその遺伝子を、もっと活き活きとさせたいですねw。
丸宮照の「しゅしゅ」はいつも元気にはしゃぎまくる。お腹は次は秀正実で。
「旨」くん、秀菊安×丸宮照だけど病気もしない300kgを超える増体。12月セリ。
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コメント
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私も同意見です。「丸宮照」勿体無いです。地元高千穂で昨年から種雄牛造成を目的に但馬市場へメス牛を買いにJA主導で行くようになり、すでに数頭のメス牛が導入されました。思うにメス牛導入してもつける種雄牛が県の種雄牛では純但馬ではなくなります。(まだ「丸宮照」をつけた話は聞いていませんから。)
「丸宮照」を活かしたいものです!
投稿: akihiro hayashi | 2016年12月 5日 (月) 13時17分
>akihiro hayashi さん
高千穂も進めてきてますね。
導入も厳しい現状ですので、しっかり結果を出したいところ。
丸宮照を付ければ50%は但馬に近づけることになります。
結果はどうなるかはわかりませんが、向かってる方向は間違っていないと思います。
楽しみですね。
投稿: kawabata | 2016年12月 5日 (月) 21時49分