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2018年8月

2018年8月20日 (月)

受精卵の採卵 (このみ×美国桜)

本日8月20日は、「このみ」の採卵日でした。

結果から言いますと、やや(かなり)しょっぱい結果でした。

Aランク 5個 (凍結)
Bランク 0個 (凍結)
Cランク 0個 (生移植用)
Dランク 1個 (変成卵)
未授精 21個  

結局、使えるのは 5個でした。

昨年の採卵時は、17個凍結し総回収卵は 22個でした。
それからすると、今回の総回収卵は 27個ですので、母体としての反応は良かったと思っています。
ですが、未授精というのは実に残念ですね。
でも、この結果に心当たりが無いわけでもないのです。

今回は、発情が長かったと言う事です。

前回は
4/24 未明より発情~
      ~6:00 激しい。
      ~14:30 激しい。【種付1】
4/25 ~朝6:00 落ち着く。
      ~9:30 落ち着く。【種付2】

発情時間は概ね26時間程になります。

今回は
8/13 未明より発情~
      ~6:00 激しい。
      ~16:00 激しい。【種付1】
8/14 ~朝6:00 激しい。
      ~9:30 やや激しい。【種付2】
      ~16:00 受け身で乗られる。
      ~18:00 落ち着く。

発情時間は概ね35時間ぐらいになります。
約10時間は長く発情していますね。
これだと、次の日の8/15の朝に種付け追加しても良かったのかなとも思いました。
結果からしか分からないので、次の時の参考にしようかと思います。(あるのかな?)

そして、今回は2名で共同採卵でしたので、受精卵も費用も半分になります。
私が母体を提供し、種を相手方に提供してもらっての条件です。
そのこともあって、この個数はやや荷が重い結果となりましたw
ま、言っても仕方がないですね。

今回も 「このみ」 頑張ってくれました。
今年で11才と高齢でもあり、尚且つこの死者が出るような酷暑の真っただ中での採卵でしたが、立派な発情だったと思います。
まだまだ生産能力は高いんだなと実感してます。

もうちょっとガンバッてもらおうかなと思います。

このみ~お疲れ様でした~

今回使用精液 美国桜(第1花国×美津福×紋次郎×糸光◆)
このみ(勝忠平×紋次郎×平茂勝)
平成19年生まれ、11才。
基礎雌牛に採用されるも3年で退任。
育種価2.4。2産目517kg、芯74、BMS11
平均分娩間隔359日

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未授精か~orz

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少し肥えてきてますね。

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高齢ですが、全く崩れてこないですね。立派です。

 

2018年8月16日 (木)

BLV(牛白血病) いざ!消毒!

BLVの清浄化へ向けて、又は感染拡大防止へ向けて必ず通らなければならないのが「消毒」。

それをサクッとまとめたものが有りましたのでリンクします。

京都府 中丹家畜衛生情報(No.28-4) 平成 28 年 5 月発行
牛白血病感染拡大防止のための 器具等の洗浄・消毒方法について
http://www.pref.kyoto.jp/chutan-kaho/documents/28-4.pdf

ここは、BLVに特化して消毒方法を示されてます。
助かりますね!

農場管理者はもちろん、授精師、削蹄師、除角作業員の方々は、今一度BLVに対する消毒を実行して頂きたいと思います。

それ以上に、

今現在、これが最も実行されなければならない場面は、「セリ市場」です。

セリ市場で感染拡大の可能性の高い場所はというと、セリ後の処置時です。
購買者毎に、専用の耳標を付けたり、鼻輪を付けたりと、必ず出血を伴う処置が、行われております。セリをスムーズに進めるために素早く処置しなければならないので消毒が煩わしくなるのは分かります。
しかし、ここでBLVに感染している牛の血液が器具に付着し、その器具で後の数頭の牛にその血液が付着することを考えると、感染拡大の大きな要因になってると思います。
市場によっては、清浄化牛を謳っているところもでてきました。

市場の運営者サイドで、BLV感染拡大防止についてよく考えて頂きたいと思います。

2018年8月 1日 (水)

BLV(牛白血病)登録検査や共進会等集合はいかがなものか。

登録検査を、自宅検査で要望していましたが、却下されました。
登録協会のBLVに対する後ろ向きな体質が見えてきました。


昨年、BLVの全頭検査を実施し、清浄化を達成して1年が経ちました。
清浄化をしたが故に見えてくるものもあります。
それは、当農場を出て、他の農場の牛と接触し、帰ってくることの怖さです。
該当するのは、登録検査と共進会(品評会)等が挙げられます。

登録検査は、繁殖雌牛として供用するために、概ね17~24カ月の間、測尺や目視検査を実施して登録証明書(血統書)を発行することです。

それを実施しているのが、公益社団法人全国和牛登録協会です。
各県に支部が存在し、そこが実施主体となっています。

検査方法は、各地域で登録を予定している雌牛を集合させ、一斉に検査登録していきます。
我地域は、三股町単位で集合し、約20~40頭程を検査することになります。
農家はもちろん、役場職員、JA担当者が補助し、登録協会の方が一人または二人ほどで見ていきます。最終的に、登録点数なるものを発表し決定となります。

集合させて検査するというのは効率的で良い方法だとは思います。
予定表にもあります通り、4カ月ほどかけて県内1円回っていきますので、移動も含めてテキパキと進めないといけないのかなと思います。
ですが、恐らくこの方法は20~30年前と同じ方法を取っていると思われます。
牛の頭数もですが、農家件数も相当減少したことと思います。
(自宅検査を認めてるものもあり、一農家4頭以上、農家年齢が70歳?75歳?以上の場合は自宅検査としています。)

話を戻しますが、我が家は8月に「れれ」を19ヶ月目で受験する予定としていました。
三股町は8月28日の午前が該当します。
しかし、8月と言えば、吸血昆虫の真っ盛り。検査場は町の品評会も行われるところですが、特に多いのが黄色い小さなアブ。吸っては飛び吸っては飛び、自由自在に吸血していきます。
もし、そのような場所に、BLVに感染した牛が、1頭でも紛れ込んでいれば、瞬く間にBLVの感染を広げてしまう、そういう危険な場所へと変わってしまいます。
そこでウイルスを貰ってしまった牛は、自農場へ帰り、体内でウイルスを増殖させ、農場内での感染コアとなってしまいます。

初めに書いた通り、我が家はBLV清浄化を達成した農場です。
これには大いなる決断と勇気をもって進めないと出来ないことです。
場合によっては、農場自体大損失を被る可能性だってあります。
なので、繁殖農家は躊躇しているのが現状。

そこへ、登録検査と言う事で、集合検査にのこのこと連れて行って、現地でウイルスを貰って、帰ってきて、更に他の牛達へBLVを拡散させてしまう。
そんなことを、農場の経営者として認めるわけにはいきませんね。

よって、JA担当者を通じて、登録協会へ個別の自宅検査をしてもらうよう要望を6月末にあげてました。
結果、本日8月1日、
「BLV清浄化農家への自宅検査はできない」と登録協会の意思を伝え聞きました。

BLV(牛白血病)の感染は拡大しており、国もガイドラインを制定しこれにより、BLV撲滅へ向けた取り組みを推進している。
ガイドラインの目的にはこう記されている。
【本病への衛生対策としては、家畜の飼養者、家保の職員、獣医師、家畜人 工授精師、関係機関等が一体となって衛生対策に取り組むことが基本である。】
登録協会は当然、関係機関等に十分該当することと思う。

今現在、全国でBLVへの関心が高まり、誰しもが意識するようになってきています。
来年には県の共進会、4年後には全国和牛共進会が控えています。
いずれも登録協会が主催していると言っても過言ではありません。
国の方針、更には現場の声を聞かずして今まで通り進めることができるとは思えませんね。

その第一歩として、現場の声を上げてみたんですが、牛の事より、協会の立場・やり方を重視されたと理解し、ココに上げておきます。

正直残念です。

BLV(牛白血病)は不治の病です。


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登録証明書表面

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登録証明書裏面(血統書)ですね。右上に点数があります。


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赤い矢印が登録の予定日。ここでは当三股は6月8日になってますね。

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