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2019年6月

2019年6月27日 (木)

「福桜王」が枝肉共進会に。

また、この種牛の記事を書くことになるとは思いませんでした。

先日の6月18日に行われたJA宮崎経済連和牛枝肉共進会に、福桜王を父に持つ牛が最高ランクのA5のBMS12番という成績を叩き出してくれました。
残念ながらGCではないですが、最高ランクでの成績ということで驚いております。
出品頭数104頭の中での12番というのは、共進会ということでもあり40頭程になってます。
ですが、世間の主流は、耕富士、義美福、美穂国、秀正実を父に持つ牛ばかりです。
メジャーでもなく、(今となっては)特段の成績を残したわけでもなく、何より精液が流通する前にあの口蹄疫で殺処分された福桜王ですので、出品にあたり相当の不安があった事だろうと思います。
でも、それを押してでもその仕上がり具合に余程の自信があったのだろうと思います。

共進会という大きな舞台で、それも最高ランクの好成績を出してくださった肥育農家さんには感謝しかありません。
N村さんありがとうございました。

並びに、子牛を生産された繁殖農家のS下さんにおかれましても、よくご理解し生産して頂いたことに大変感謝申し上げます。
指定交配とは伺ってはいますので、もしかしたら別の道もあったかもしれないと思うとゾクゾクします。
桃白鵬がんばれ~、応援しております。

今回は共進会という舞台での話なのですが、出品された1頭の牛に、繁殖生産された農家さんや、それをセリ落とした肥育農家さん、指定交配を依頼したJA担当、種牛を生産した我が家、それ以外にも多くの方々が関わって、牛肉としてそして宮崎牛として生産されてることに、この日本の和牛の奥深さが感じられますね。

1頭1頭の牛それぞれに、いろいろな物語があってココに生産されているんだろうなと実感してます。

最後は、消費者の皆さんでおいしいと笑顔で食べて頂けると大変ありがたいです。

血統:福桜王×福之国×安平
枝肉重量:564.1kg
ロース芯:76cm
バラ厚さ:8.3cm
皮下脂肪:2.9cm
推定歩留:75.2
BMSNo:12番
等級:A5
購買先:(株)みやちく宮崎営業所さま

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福桜王の記事はこのリンク先でまとめて見ることができます。

福桜王関連記事

http://usi-cow.cocolog-nifty.com/blog/cat23234465/index.html

2019年6月13日 (木)

牛白血病(BLV)登録検査を自宅検査へ(その4)。

6月4日 火曜日 登録検査当日は雨天でした。

前日夕方、早朝案があるかもしれないと車の手配をかけていましたが、断りを入れました。

迷惑が掛かっても申し訳ないので。

結局、登録検査には牛は連れて行きませんでした。

無理に行って、帰ってきてからモヤモヤした気持ちになりたくないですから。

ですが、登録検査には見に行ってきました。

 

雨天でしたので屋根の下での検査となり、それぞれ引き出ししての検査でした。

やはり見てて思ったことは、もし、1頭でも感染した牛が紛れ込んでいたら、隣同士になった牛は、かなりの確率で感染の可能性があるなと。

家保の言う通り殺虫剤で対応って言うけど、牛って体積で見ると結構大きいんです。

空中を飛んでくる吸血昆虫を殺虫するって、ほぼ無理です。

0.何秒で反対側へ飛んでいく虫には追いつけません。

それも、牛を引き出しして静止して立たせておかないといけないんですから。

その段階でほぼ無防備ですね。

確かに感染の確率は非常に小さくはなりますが、もし感染したときに「あら!残念」とか、そんなレベルではないことは承知だと思うんですけどね。

ということで、ホントに家畜保健衛生所と登録協会においては、もっと真剣に牛白血病(BLV)の怖さを考えてもらって、物理的にかつ完全に感染しない方法を検討してもらいたいと思います。

その為の自宅検査の要望ですのでよろしくお願いしたいと思います。

 

※(写真中に写ってる牛とBLとの関係は全く関係ありません。)

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登録協会が毎回配る説明用紙に、「クリーンな宮崎牛!」と書いてあって、ホントにそうであってほしいと思いましたね。

2019年6月11日 (火)

牛白血病(BLV)登録検査を自宅検査へ(その3)。

6月3日 月曜日 朝8:00、都城家畜保健衛生所の前にいました。

金曜日の電話の後、伝えることは伝えたつもりでしたが、やはり納得がいかない。
たかだか一農家の気持ちとして電話では伝えきらない。
それに明日4日に迫った登録検査という、この危機的状況を理解してほしかった。
更には、土日を挟んでるので伝えた熱量も冷めてしまっては意味が無いと思い、しっかり面会して話をしたかった。
なので、正に朝一の面会となった。

家保 防疫課 K田課長

(私)「金曜日の電話の通り、お聞きした対策は事実上の安全宣言になってます。

登録協会は、ガイドラインに則って家保の指導の下判断すると言っているようです。

なので、従来通りの集合検査を言ってきてます。

本来、集合検査をすることで感染のリスクが懸念される 、ということを登録協会へ伝えるべきだったと思います。

そのことが前提で、対策するということだと思います。

家保として、「集合検査をすることで感染のリスクが懸念される。清浄化を維持するため自宅検査をするべき 」と再度進言して頂きたいと思います。」

(家保)「伝えたいと思います。」

 

ここまで来たので、所長にもご挨拶と思いお聞きすると、丁度出勤されて来たところでした。

家保 所長、K田課長、U山副主任

(所長)「BLの対策としては通常の対策で十分防ぐことができる。

吸血昆虫の血液の乾燥を確保できればいいのであって、5m以上の距離を確保すること。

又は、時間帯や場所を変えることで感染は防ぐことはできると理解している。

但し、100%防ぐということはできないので絶対は無い。」

(私)「私も通常の対策で感染を防ぐことは理解しています。

家保の方の勉強会で教えて頂きました。

ただ、私は清浄化を達成した農家です。家保に指導いただいて無事清浄化できました。

ですが、これにはかなりの決断が要りました。

幸い我が家は大きな損害は出ませんでした。

なので、私はこれをしっかり維持していきたいと思っています。

ですが、維持することは大変難しい。

品評会は自ら手を上げて参加することが前提でもありますので、ある程度理解した上での参加です。

しかし、今回のこの登録検査には強制力があります。ここに集合しろと文書まで出てきます。

清浄化を維持したいと思っていても、通常通りの集合検査をされると、感染のリスクは必ずあります。

お聞きした対策をしても、おっしゃるように絶対は無いとなると、清浄化の維持は困難です。

もし、感染でもすれば私どもの小さな農場での損害は計り知れません。

折角家保さんに指導いただいて清浄化したのですから、これを何とか維持したいと思っています。

登録協会は、家保の指導を仰ぐと言ってます。

ですが、家保の対策を事実上の安全宣言と受け取ってるようです。感染のリスクがあるということは伝わっていません。

登録協会には、「集合検査をすることで感染のリスクが懸念される。清浄化を維持するため自宅検査を検討すべき」と家保からしっかり伝えてほしい。

(所長)「対策することで感染のリスクは小さくできるが100%回避できない。

集合検査は感染のリスクがあるということは伝える。

それ以外にも、時間、場所を変えることでの対応も検討の余地がある。」

(私)「よろしくお願いします。

今回のこの自宅検査に変われば、これから清浄化へ踏み切ろうとしてるところにも、前向きに伝わります。

現場はまだまだ清浄化の前段にいます。ですが、これから清浄化した農家が増えてくることになります。

そこでまた集合検査をしていたら、またもと通りです。

自宅検査は、その為の出口対策とだと思います。

ここで、清浄化後の登録検査でも維持ができると希望が持てますので、登録協会にも理解してもらいたいと思っています。

その為にも、家保として登録協会に、集合検査には感染のリスクがあると伝えてほしいと思います。

明日4日に迫った登録検査ですが、行かない予定です。

時間をずらす早朝案もありましたが、やはり同一時間に他の牛が来ることもあるので、完全は難しいと判断しました。

登録が無いと、一般牛としてしか評価されないので牛の血統的意味は無くなります。

だからと言って、今の段階で集合検査へ行って、感染のリスクを負う。その方がダメージが大きいです。

ですので、清浄化維持したいので、よろしくお伝えいただきたいと思います。」

 

ということで、家保を後にしました。

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2019年6月 9日 (日)

牛白血病(BLV)登録検査を自宅検査へ(その2)。

5月29日
「要望書」をJA担当へ提出し、説明。
文書であり内容が明確であったため、即座に上へ。

JA担当→JA畜産部→登録協会都城支部→登録協会県支部→県家畜防疫対策課→家畜保健衛生所(家保)

と「要望書」は渡り歩き、5月31日家保から帰ってきた回答が、事実上の安全宣言。

 

5月31日

(回答)
都城家畜保健衛生所防疫課 K田課長

・会場周辺の草刈りによる吸血昆虫の減少。

・殺虫剤の散布。

・会場での他の牛との距離を離す。

・自分の牛から離れず常に注意する。

とのことで、感染は極めて低くなる。

だそうです。

 

このことをJA担当から聞かされた時、愕然としました。

これから検査をしようとしている農家へ説明している内容と全く変わらないことです。

清浄化を達成し、更に次のステージでこれを維持しようと要望した内容には程遠いものでした。

要望書に書かれている更なる懸念と、そのことで発生する損害に対する責任の所在が全く分からないということです。

よって、これでは納得できないとして、再度検討を依頼しました。

がしかし、今度は登録協会県支部より回答があり、

 

(回答)
登録協会県支部

「ガイドラインに基づき関係個所である家保に意見を求めた結果、感染は極めて低くなるとの回答だったので

従来通りの集合検査を実施する。」

だそうです。JA担当より聞きました。

こちらの思いは全くと言っていいほど伝わっていなく、何より「責任」逃れであることは明白。

 

これって、農家が悪いの?

BL清浄化への対策を進めているのは家保じゃなかったの?

 

家保に直接電話 防疫課 K田課長

(私)「私たちは家保の指導の下、清浄化への取り組みを決断しました。

我が家は運よく淘汰することもなく無事全頭陰性が確認されました。

中には多大な犠牲と損失を被ることになる農場が出てきていることと思います。

それでも清浄化への道に踏み切った方たちは勇気ある決断だったことと思います。

そんな中、今回の家保の対応は、農家の清浄化への気持ちを踏みにじるものになるのではないでしょうか。

やっと達成した清浄化を、また引きずり降ろされるのはあまりにも酷い仕打ち。

それに、清浄化に向けてやっても無駄と唱える方々も多数います。

それは何故か。

登録検査が集合なので、結局また感染して元に戻ってしまうので清浄化をする意味がない、と言ってる。

現在の家保の動きは、一方では清浄化を推奨してるのに、一方では清浄化農場を引きずり下ろす対応にしか見えない。

過去に口蹄疫でワクチンを接種しそして殺処分までして得たかったのは、「ワクチン非接種清浄国」のステータスをOIEから得たかったからではないのか。

そのステータスが得られたから、口蹄疫の全く存在しない国として有利販売できるし、そしてワクチン接種清浄国からの輸入を拒否できたのではないのでしょうか。

そのためにどれだけの犠牲と損失と決断を投入ししたか今でも覚えています。

そのことと、BLの清浄化を引きずり降ろされるのは同じではないのでしょうか。

現在の経営の最大のリスクが、実は登録協会の集合検査です。

法人ではありますが、農家から見れば官製リスクそのもの。

これを変更できるのはアドバイスをしている家保だと思います。

なので、回答のあった対策で完璧なのでしょうか?」

(家保)「完璧ではない。」

(私)「完璧でなければ、感染が不明な牛になる。隔離飼育や検査、そして感染していることで今後生産できなくなる。

その時に発生する損害は家保でみてもらえるのですか。

そして、その回答について書面で貰えますか。」

(家保)「確認、検討します。」

 

ということで回答待ちとなった。

そして、その夜の5月31日20時ごろ電話あり

(家保)「損害の補償はできない。書面も出せない」

(私)「それでは責任の所在が不明です。

そもそも、回答のあった「感染は極めて低くなる」ということは、感染リスクがあるということの対策ではないのか。

要は、集合検査をすることで感染のリスクが懸念されるので、回答の対策をすれば感染は極めて低くなる、ということではないのか。

だったら、「集合検査をすることで感染のリスクが懸念される」ということを、本来登録協会へアドバイスすべきではないのでしょうか。」

(家保)「感染のリスクはあります。」

(私)「でしたら、登録協会へ家保として

「集合検査をすることで感染のリスクが懸念される。清浄化を維持するため自宅検査をするべき」と進言されてはどうでしょうか」

(家保)「家保として伝えます」

ということで電話を切りました。

2019年6月 7日 (金)

牛白血病(BLV)登録検査を自宅検査へ(その1)。

我が農場は、BLVに対して対策を実施し清浄化を達成した農場である。
生産された子牛については「BLフリー」として出荷している。

ただ、それをも脅かそうとしている現状がある。
それが、「登録検査」である。

前回記事 BLV(牛白血病)登録検査や共進会等集合はいかがなものか。

今回、6月4日に受験する必要があり、再度自宅検査について申し入れをしました。
前回は口頭でJA担当を通じての要望をさせて頂いたのですが、まったく伝わらずやむなく集合受験しました。

集合受験 れれ の登録検査

よって、今回は「要望書」を書き提出させて頂きました。
口頭ではいくら言っても、面会してるその人にしかこちらの思いは通じず、途中でもみ消されておしまい。
なので、書類として説明しました。


内容は、
ガイドラインに基づく清浄化後は、農場間の感染を防ぎ、清浄化を維持すること。
しかし、集合検査後は感染の不明な牛となり、隔離飼育はもとより、感染が確認された場合の多大な損害が発生する。
よって、自宅検査を要望する。
といった内容。

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