カテゴリー「種雄牛」の98件の記事

2022年7月19日 (火)

俵、さいや のセリ市でした。

7月度の「俵」と「さいや」のセリ市でした。

「俵」
血統は、神照栄×福桜×安福165の9×紋次郎
体重272kg、日齢271日で、
セリ値、407千円でご購買いただきました。
大変ありがとうございました。
伸びのあるすっきりした子でした。
福桜がよく出た子ではないかなと思いました。
よく食べていたのでいい増体になるのではと思います。

「さいや」
血統は、福晴茂×白清照×茂勝×安福165の9
体重290kg、日齢287日で、
セリ値、537千円で地元さんへ行くことになりました。
大変ありがとうございました。
この子は生まれた時から背幅のある子でしたので見た目
むくむくとした感じで大きいなと思っていましたが普通でした。
ですが顔はすっきりしていて、何か彫が深い感じがしていて濃い但馬が
影響してるのかなと思いました。

どちらもBLフリーのモネンシンフリーでした。
値段としてはあらゆる影響を受けて下げ相場真っ只中でありますのでなかなか厳しい状況ですが、
やれることをやり、事故なく生産していきたいと思います。

今回、値段にも影響したお古の血統でもあるのですが、
その起源でもある種牡牛の管理協会が発足した時の石碑を見てきました。
都城セリ市場の一角に設置してあります。
昭和35年に北諸県郡・都城市の種牡牛管理協会として発足し、人工授精によりその後の和牛の生産に、
そして種雄牛の造成にと活躍されました。
主に兵庫、但馬、鳥取、岡山からの導入で改良が成されたのが分かりますね。
やはり都城では「菊波」「夏山」は相当な活躍したことがうかがえます。
そこからの血を受け継いでいるのだとは思いますが、やはり生体を見てみたいなと思いますね。
後に県下統一の宮崎県家畜改良事業団として変遷していくのですが、地域の特徴は残していきたいものですね。


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2022年5月13日 (金)

試験交配牛(千尋135)の「箔」の買い上げ。

今日は種雄牛造成に伴う現場後代検定牛となる「箔」の買い上げでした。

今回の試験交配となった種雄牛は「千尋135」で

血統は、義美福×秀菊安×梅福6×福之国で

幅もあり増体感のある種雄牛らしく血統からくる印象よりは増体が期待できそうです。

今回都城では3頭の去勢買い上げでしたので正確には分かりませんが、いずれも290kg代だった

ことを見てもそれをうかがえる内容だったことと思います。

因みに我が家の「箔」は

血統が、千尋135×美穂国×福桜王×日向国で

測尺は体高117、胸囲148、腹囲187、体重290kg。

日齢が245日で、今回は770千円でのお買い上げでした。

大変ありがたいお値段だし、これにプラスして精液ストローの配布1本もありますのでいいですね。

希望の精液ストローは「な」「い」「しょ」です。確認をとるということでしたので、希望通りだといいな。

 

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この子はイイ子でした。

「箔~」って呼ぶと寄ってきて、おとなしくロープに繋がれて、舎外にフツーに出ていくっていう。

2018年2月14日 (水)

たかもり 卒業2018年1月17日

「たかもり」 も我が家を卒業しました。

17年と長きに渡ってずっと支えてくれて、そして楽しませてくれた、我が家では「名牛」でした。

今回妊娠牛としてセリに出し、都城の繁殖・肥育一貫農家さんでのご購買となりました。

セリ結果
「たかもり552」号
血統、安福165の9×紋次郎×糸光◆
体重、639kg
平成12年7月9日産まれ、17才6ヶ月
産歴、14産、採卵1回
受胎、H29年8月20日付の耕富士
セリ値、537千円 でした。

こんな高値でのご購買頂き、ありがとうございました。

「たかもり」 は、私がこの仕事を始めた約10年前には我が家に来ていました。
H13年当時、地域で安福165の9がほしいと言う要望から、まとめて買ってきたのを皆で競って分けたそうです。そのうちの最も大きかったのが「たかもり」で、当時母が意地でも射止めたそうです。
大分ムリした模様w

ずーっと福桜を交配して生産してきて3産目の枝肉成績が出た際、9番の525.2kgという結果と、こちらでは見かけない特殊な血統であったことから、H19に基礎雌牛に認定されました。
それから立て続けに「福桜王」、「茂勝王」、「安平王」と種雄牛を生産する運びとなりました。
残念ながら、「福桜王」と「茂勝王」は、口蹄疫発生時に県家畜改良事業団にいましたので、デビュー直前で殺処分となり日の目を浴びずにお墓に入りました。

これ以外にも、採卵を「安秀165」で行い安福165の9×紋次郎をダブルで掛け合わせた種雄牛を畜産試験場で試みました。残念ながら増体が期待できずに断念しましたが、後継のメス牛は我が家にいます。
それと、「北茂勝96」での種雄牛も狙い、「北茂王」として直接検定まで行きましたが、これが種雄牛への道への最後でした。
以降、「茂勝」と「福桜」でメス後継を我が家に残し、昨年11月に「清福久」でメス後継を西都市の川越さんの元に届けることができました。

ズラズラと経歴を書きましたが、17年で14産して採卵を挟んでの連産です。ほぼ1年1産を達していると言う事は、この牛の最大の魅力だと思います。

特筆すべきは、「たかもり」の内臓の強さと、精神的な安定さだと思います。
日々変化する飼料にも柔軟に対応し繁殖も非常に安定していました。
その上、牛群の中でも、もともとボス気質で、売られたケンカは必ず買う荒々しい反面、目上の者や子牛たちにも優しく、何かプライドを感じる牛でしたね。
こういった安定感のある牛がいると、他の牛も落ち着くので助かっていましたね。

今回、高齢にもかかわらず妊娠牛としてセリに出しました。
いやいや、まだまだ頑張る、と言わんばかりに発情が来てましたので、これが最後と思い「耕富士」を付けてあげました。
もともと繁殖能力が強く、お産が上手で、お乳もよく出て、子育てもうまい、イイ母牛でした。
恐らく最後のお産となると思いましたが、いやいやまだまだ大丈夫と思いましたので、他の方に譲ろうと思いました。
この貴重な血を、購買者先でしっかり残してもらえたらと思います。

この「たかもり」と出会って、経済面でも十分貢献してくれましたし、何よりも種雄牛造成という一段上の楽しみも教えてもらいました。

いなくなると、何か物足りない感じですが、次で頑張ってくれてると思います。

「たかもり」いろいろとありがとう。


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何にしても温厚でしたね。



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左が「たかもり(安福165の9×紋次郎)」で、次のボスが右の「このみ(勝忠平×紋次郎)」。
意外にも母方の父は同じ紋次郎じいちゃんでした。



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背線はやや緩くなっていますが、四肢はしっかりしたものです。


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若干お腹周りがw


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平成20年当時、採卵に行くところ。やっぱ若いですね。
行った畜産試験場で、同室の同僚とケンカを始めるので、困った挙句個室をもらってました。
隣には余生を送っていた「きよふく(安平の母)」と並んでました。


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育種牛の認定。


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指定交配カード。育種価を見ると今では見劣りしますね。



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福桜王。残念。


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茂勝王。残念。


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「安平王」の授精カード。若い安平を付けてと選んだのがH5年。
安平の生年が平成元年ですので、4才時の種。若くて血気盛んな頃ですね。


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採卵前でも後でも、1年1産していく繁殖能力の高さが光りますね。
こんな成績、我が家には他はいません。
素晴らしいです。

2017年4月 3日 (月)

宮崎県家畜改良事業団へ「安平王」を見に行く。

久々に、県の家畜改良事業団へ行くことができました。

というのも、

H29年度で、「安平王」他数頭が廃用を迎えるということでしたので、ぜひ最後の姿を見せてほしいと、JAを通じてお願いした結果、今回実現しました。
それも、口蹄疫以降、関係者以外立入厳禁の厳重体制の所、見学等は全て排除されていて絶対に入れないと思っていましたので、大変恐縮しきりでした。
併せて、殺処分された「福桜王」、「茂勝王」の眠る慰霊碑にも、お参りしたいとお願いしていたのも、実現へ導いたものと思います。

当然、車は中には入れず。人だけ消毒ルームに案内され、手洗い、全身消毒を受けて、そして全身防護服を身に着けての入場でした。もちろん持ち物はスマホのみです。

通されたのは会議室で、窓際から芝生の張ったスペースが広がり、そこに 安平王 は出てきてました。

かれこれ6年ぶりに再会できました。まぁ立派になってること。
僅か8ヶ月程で分かれていますので、力強くなっていました。
というか、特徴が顕著になるんだなと思いました。
前駆が非常に強く、お尻が小さく、骨じまりがよくといったところ。
そして、外に出たのが嬉しかったのか、ちゅわんちゅわんしてましたw

実際には、ガラス窓は開けれない条件でしたので、ガラス越しでの対面です。
それでも、近くに来た時には、その息づかいや筋肉の動き、毛並み毛艶などもよく分かり、丁寧に、そして大事に管理されてるのがよく分かりました。

廃用は実に残念ですが、年間9頭ずつ新規の種雄牛が誕生し、ここ高鍋と西米良の種雄牛センターに入ってくるので、世代交代はやむを得ないですね。
ここ最近の異次元ともとれる検定成績を叩き出すルーキーに比べれば、なかなか思い切った成績が残せなかった「安平王」にとっては、今までここ高鍋で暮らせたことは名誉なことだったことと思います。

5日には廃用ということでしたので、最後の雄姿を見せて頂いて大変嬉しかったです。
今まで、大事に育てて頂いて、関係者の皆さま、ありがとうございました。



それと、今回殺処分になった種雄牛達の慰霊碑にもお参りしました。

場所は、場外の北東部に位置していました。
場外ですので、普通に行くことができるそうです。

こんもりと盛り上げられたその一角は、芝生で覆われ手入れが行き届いていて丘のようなところ。
その手前に、慰霊碑が設置されていました。
中には49頭の種雄牛達と、その汚染物等が、相当な深さで埋められているそうです。

・・・6頭避難・・・うち忠富士が・・・発熱したのがいる・・・全頭殺処分指示・・・反対署名・・・まだか・・・
正にあの現場ですね。今でも足が震える感じが蘇ってきます。

「福桜王」「茂勝王」そしてあの「安平」もここで眠っているそうです。
49頭が安らかに眠ってほしいですね。

慰霊碑の前には、ビー玉が散りばめられてコンクリートに埋められて、光を放っていました。施工した工事の方が作られたそうです。それも50個。
「忠富士」も場所こそ違えど、気持ちは同じココ慰霊碑に埋葬されているそうです。
この話を聞いて、ちょっと気持ちが落ち着きました。

お参りしただけですが、長らく気にかかっていた所でしたので、安心しました。


これで、種雄牛の誕生から終了まで携われることができました。
種雄牛の最後を見に来られる方は無く、人知れず廃用になっていくそうですので、今回最後の雄姿まで見れ、そして慰霊碑も見れて、大変充実しました。

「福桜王」「茂勝王」「安平王」に携われた関係者の皆さま、大変ありがとうございました。


因みに、本日、育成の「みくの1(華春福×百合茂)」に「安平王」を付けました。


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いざ事業団へ


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ガラス越しの 安平王

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元気そうでした。


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少し離れていますので写真は難しいですが、特徴がよく分かりますし筋肉の付き方骨具合も分かりますね。


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福桜王

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茂勝王

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忠富士



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英雄たちの慰霊碑

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レジェンドもいますね。



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慰霊碑

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50個のビー玉が光ってますね。

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口蹄疫殺処分の慰霊碑へは、事業団の敷地外の東端の道から行けます。
制限は無いそうですので、いつでも行けるそうです。


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たかもり、H12年産まれ、王達の母牛。清福久のメスを先日逆子で産んでなんとか無事でした。
もう今年で最後かなと。

2016年12月 7日 (水)

忠富士のお墓へ

前の記事に続き、和牛生産部会の視察研修を抜けて、単独で緊急避難施設と忠富士のお墓へ行った。

特例で緊急避難した種雄牛6頭でしたが、内1頭が発症。それが忠富士でした。
他の5頭は、福之国、勝平正、秀菊安、美穂国、安重守で、正にその後の宮崎を支え続けた5頭ですね。

この6頭が特例処置を得て、直ちに避難先を求めたのが西米良村。しかし、そこは近隣に家畜がいる事かわかり、そのまま野営。そして見つけたのが西都市の尾八重(おはえ)地区にある尾八重牧場跡地で、正確には眺望館という集会施設のある広場のようです。
ここへ緊急避難施設として種雄牛の牛舎を建て、厳重管理下に置いた。

しかし、忠富士だけが感染を示す結果を示し、患畜として殺処分された。

事業団に残された49頭の種雄牛は、一部に発症が見られ、患畜、疑似患畜として殺処分され事業団内へ埋葬された。

他の5頭は、この眺望館の前と、少し離れた場所とに分かれて、2カ所で厳重な管理の下、検査結果も問題なく、最後まで難を逃れ、そして元の事業団高鍋種雄牛センターと、高原町の産肉能力検定所へと分散して帰っていきました。

以上のような経緯ですが、私はずーと気になっていたのが、忠富士の埋葬場所です。
避難したところで殺処分扱いになったので、その場所からは移動できないはず。仮の施設なので、ホントにそこへ埋葬するのだろうか。
他の49頭は事業団内で埋葬なので別々なのか。といった疑問が当初からあったのです。

そこで、口蹄疫からしばらく経ってからですが、事業団の方と話す機会があり、この疑問を聞いてみると、やはり緊急避難施設のところに埋葬してあるということでした。

行ってみたい・・・

行っても何もならないのですが、唯一事業団の施設以外で、種雄牛の墓を間近にできるところ。
それも、宮崎のトップになる種雄牛であったにもかかわらず、無念の内にこの世を去った虚しさを感じるところ。
そして何より、1頭だけ、他の種雄牛の仲間達とは別々に埋葬されてることの寂しさを、感じずにはいられないところかなと思います。

たった、1頭だけ・・・

今回、研修とはいえ西米良種雄牛センターまで来たのだから、ココへ行かないわけにはいかない、そう思い、ココへ向かいました。

一ツ瀬川沿いから曲がり、大椎葉トンネルを抜けて直ぐ、尾八重と南郷との表示看板。当然尾八重へと思い、左の尾八重川沿いへハンドルを切る。
ナビ通り!
しかし、この道は合っているのですが、正に林道で、離合はほぼ無理な程狭い。うねうねしてるので対向車が来るかどうかも分からない。でも、事業団も種雄牛積んだトラックでここを通って避難したんだーっと信じて突き進んでいくと、尾八重集落を抜けていくと、なぜか大きな道に出る?。
あのトンネルを出た後の看板の南郷へ向かうのがココへ来るようです。ひむか神話街道と言うらしいw
これもナビ通り。近道を教えてくれたらしい。

この大きな道の所に、眺望館という看板が見え、無事到着。

広々とした場所に、眺望館という建物の前に、仮設のような建物がシートで密閉されて建っていました。これが緊急避難施設牛舎です。その横には堆肥舎らしきもの。手前には車両の消毒槽らしきものがあり、採石が埋めてありました。

そして、そのずーーーっと奥に、ポツンと白い柱のようなもの。
これが、忠富士のお墓でした。

お花が供えられていました。ここ最近、西都の女性部の方々が向かったとの話を西米良センターの方に聞いていた。
まわりはこんもりと、広い範囲で盛り土をしてある感じで、草が刈ってありました。この夏に関係者で草刈りをしたそうです。年に一回はしているらしい。
その盛り土に、発掘を禁止する家畜保健衛生所の告知看板が、立ててありました。

何とも言えない静けさが印象的で、広い空間と遠い山々、風と草がこすれる音、うすく流れる雲、白い墓標、そして「忠富士号 この地に眠る」の字。

いろいろなものが、通り過ぎていきました。
いろいろなものが・・・


場所(GoogleMap)>忠富士の墓


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お花が供えられていました。
私有地とお聞きしたので、私はあえて何も持っていかず、残しませんでした。


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告知、発掘禁止。


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忠富士が、いつも見ている風景。


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緊急避難施設牛舎と消毒槽。


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完全密封された牛舎。ここにいたんだね。


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眺望館。


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眺望館のサルとフクロウ。


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トンネルを過ぎるとこの看板。そりゃ尾八重に行くでしょ。正解は南郷へ。


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左は、下の動画の通り。



ラリーみたい。



こういうのはどうか、と思ったけど、写真では残せないものもあると思って。

2016年12月 6日 (火)

宮崎県家畜改良事業団 西米良種雄牛センターへ

地元三股町の和牛部会の研修会で、宮崎県家畜改良事業団西米良種雄牛センターへ行きました。

口蹄疫後、分散管理となった宮崎県の種雄牛は、元の高鍋種雄牛センターと、新たに建設されたこの西米良種雄牛センターに分かれました。
その新たな種雄牛の牛舎を是非見に行こうということで、今回の見学研修となりました。

※断っておきますが、内部の見学は高鍋も、ここ西米良も完全ダメです。

周辺家畜が少ないことや、交通アクセスが確保できる、等の要件を満たす数十カ所の候補地の中から選定されたようです。
まわりは全く何もなく、草と木が生い茂る山ばっかりの地です。アクセスを確保できると言っても、向かった道路はがけ崩れの補修が行われていたり、落石注意と書かれた看板を過ぎると、ホントに落石がここそこにコロがってたりと、正に山奥の地に築いた種雄牛センターでした。スマホのナビを頼りに向かいましたが、ホントにこの道でいいの?とナビに聞くと、行け行けドンドン!と指図するので半信半疑で走らせると、ナビ通りでした。

因みに、この場所は携帯の電波は届かない可能性があります。softbankは無理でした。

着くと、そこだけは山の中に立つお城のようでした。最新設備で覆われて、中に入れる気配はありません。なので、見れないことを条件で事前にお願いし、外で説明を受けることにしました。
現在は20頭もの種雄牛がここでは管理されていて、採精もここで行われるそうです。
他に衛生管理や入退場、搬入搬出等の動線も決められており、完璧な管理がなされてることを実感しました。
以前は種雄牛を間近に目にすることができ、その堂々とした佇まいにワクワクしたものですが、そんなことは遠い昔の話になってしまいました。
種雄牛を生産しても、見れるのは6カ月ほどまでで、あとは写真や動画とストローぐらい。
実に残念ですね。

ですが、こうやって大事に丁寧に安全に管理されてるかと思うと、安心しました。

もう二度と、あのような事にならないよう、願うばかりです。

場所(GoogleMap)>宮崎県家畜改良事業団西米良種雄牛センター

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白い建物が牛舎棟。管理棟や飼料庫などが見えます。

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フェンスで覆われ、消毒の施設が見えます。

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外観


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「忘れない、そして前へ」宮崎牛

2016年12月 3日 (土)

「丸宮照」を使うということ。

丸宮照を、いま使うべきだと思うんだけど。

丸宮照は、宮崎県家畜改良事業団がH23年に兵庫県種雄牛育成組合より購入してきた牛で、正真正銘の但馬牛。
宮崎県種雄牛案内

牛wiki「丸宮照」

試験交配で忠富士に付けて生まれた子がかなり良かった。
検定成績の6番がこの子です。

なので、種の余りを探してもらって美穂国に付けて生まれたのが「しゅしゅ」。これまた伸びがあり増体もまあまあ良かったので、繁殖母牛として保留した。

しゅしゅは、血統では
丸宮照×美穂国×福桜×上福
登録時、18カ月で体高132cm、体長156.4cm、520kg、栄養度6。
点数が、82.0 といい感じ。

初産の種付けを「秀菊安」にして、3月14日に産まれたのが40kg程のオス。
生まれてすぐから飲んで食ってグイグイ大きくなって、9カ月となる12月にはセリに出すんですが、既に300kgは優に超えてます。
血統を書くと、秀菊安×丸宮照×美穂国×福桜と
小柄で虚弱で今頃ビービーいってそうですが、全く逆です。
増体よく、よく食べ、病気せず、ものおじしないたくましい子になってます。

なんでかな?

宮崎も色々と血を混ぜて種雄牛を造成してきたけど、やはりもう血縁が血縁を呼んで近くなりすぎてるのかなという気がしないでもないです。
丸宮照も、遡れば血縁ではあるけど、かなーーりの遠縁。
美穂国との相性、そして、秀菊安との相性をみれば、どちらも良縁だったのかなと思います。
なにか、遺伝子が「待ってました!」と、喜んでるような気がしますね。

でも、どの市場でも使われないですね。子牛を見たことが無いです。
理由は、検定成績が目立った成績ではなかったことは言うまでもありません。
今現在、人気のある種雄牛はどれも検定成績が目立ってよかったことと、忠富士、安福久がかかっていることが大きな理由です。
ま、これもお金がかかっているので、人気は必要条件でしょう。

ですが、丸宮照が使われない大きな理由は、「地元」を持っていないことです。
各市場ごとに育種組合があり種雄牛造成しているので、市場には「地元」で造成された種雄牛を推しますね。
過去から、造成した育種組合のある市場が、その種の優先使用が決められており、その影響が今も。
当然、兵庫県から来た丸宮照は、どこにも属していないので、どこも推す気配がない。農家も授精師もJAも知らないので、種が出回ることもない。
実に残念ですね。

県事業団の導入した意図を考えると、いま直ぐに経営にプラスになるとか、高値で売れるとか、品評会とか、目立った効果が表れるとは思わないけど、ジワジワと効果は出てくることと思っています。

牛を、更にはその遺伝子を、もっと活き活きとさせたいですねw。

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丸宮照の「しゅしゅ」はいつも元気にはしゃぎまくる。お腹は次は秀正実で。

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「旨」くん、秀菊安×丸宮照だけど病気もしない300kgを超える増体。12月セリ。


2016年8月20日 (土)

「弓」の種牛への道ならず。そして「こよみ」も育種卒業。

6月に種雄牛候補の検査を受けた「弓」でしたが、残念ながら不合格と知らせが届きました。

7月のいつだったかは忘れましたが(ショックでw)、JAの担当者からこっそりと結果だけ伝えられました。細かい内容を聞いておく、と言ってくれましたが、相対的な比較評価も加味されるので、イイのがいれば引き下がるのみです。
その分、「弓」よりも市場性のある種雄牛候補がいるということですので、そちらに期待したいですね。
ここで、年間23頭という候補牛の壁がありますので、やはり難しいです。

「弓」はというと、もう先日去勢し11月のセリ予定です。2.3σでしたのでモリモリ食べて現在増幅中です。

それはさておき、遅れ気味だった育種組合の総会が8月9日に開催されましたが、今回の基礎牛名簿から、「このみ」は外れることになりました。
これまた残念です。

在籍期間は3年だったかな?その間、候補牛が3頭立て続けにオスで、2頭検査で不合格で、1頭は病死でした。今回が3度目の正直と思っていましたけどね。でも、基礎牛の期間、オスを連ちゃんしてくれる我が家の牛たちはエライですね。

名簿上は50頭で、今回約17頭入れ替わりますので、4~5年で総入れ替えになるので妥当なところでしょう。ですが、今回の名簿をよくよく見てみると、育種価のレベルの高さに圧倒しました。数年前3.0を超えるものは1~2頭だったと思いますが、今ではゴロゴロしてます。
「このみ」が押し出され、卒業を迎えるのは必然かなと思った次第です。

というより、数年後の宮崎の種雄牛レベルはもちろん、メス牛も今より更に数段上がるのではないかなという予感がしました。鞍之国、清福久、梅福久、真華盛と明らかに違うステージに移った感があります。そしてあの鳥取県の「ふくふく」も宮崎高千穂出身のメス牛。
今回の都城の基礎牛名簿が高くなっているということは、他地区でも同じ現象でしょうし、そして更には、その名簿から外れた高能力なメス牛が、ゴロゴロしていることを裏付けるのではないかなと。
この前誰かが、「役者が揃ってきた!」と表現したけど、まさしくその通りな気がしますね。

牛の能力で人も入ったり去ったりしていく育種組合ですが、その場で都城でも牛づくりに評価が高いOさんに、「早く帰ってきてね」と言ってもらえたことは印象深かったですね。
がんばろと思いました。

因みに、「このみ」には指定で耕富士が着けてあります。この産子まで候補牛として追いかけるのだったと思いますが、一応とりあえずたぶん恐らく無いだろうと思いますけど、僅かに期待しておこうと思います。平成29年(肉の年)の1月予定です。

2016年7月11日 (月)

「梅福久」の後代検定

2016.7.7に、都城産の「梅福久」の現場後代検定が発表されました。

成績は県内トップで、一気に宮崎牛の能力を引き上げる種雄牛の誕生です。

(詳細成績は宮崎県家畜改良事業団HPにて
 PDF資料はコチラから)

肉質を表すBMS値が 8.4

枝肉重量が 515.6kg

ロース芯面積が 74.1cm2

バラの厚さが 8.0cm

皮下脂肪厚が 2.1cm

歩留基準値も 76.0

A4・A5率は 100%

内 A5は 58%

とかなり高い能力です。

現在、市場で高値で取引されているのに「美穂国」がいますが、2008年に県内トップの成績と新聞に掲載されて関係者を驚かせました。
今回の「梅福久」はそれをはるかに凌ぐ成績を叩き出してくれました。

生産者はもとより、関係者の方々感謝申し上げます。

血統的には、

梅福6×福之国×隆桜×和朝 

と、美福10から繋いできた気高系統の梅福6を父に、肉質に定評の福之国を父に持つ母牛からなっています。よく見ると、「きよふく」の血は良く絡んでいますが、安平を絡まない血統構成になっています。どうしても安平の濃い宮崎の母牛群にとって、血の偏りを緩和し、また新たな能力を引き出してくれそうな期待のできる種雄牛となっていますね。

これを機に、県内で広く供用され、宮崎牛の魅力を掘り起こしてほしいなと思うところです。

(それから)
是非、宮崎日日新聞さんにおかれましては、今回の成績を新聞に大きく載せて頂きたいなと思います。宮日さんの情報伝達能力と信頼性は、やはり県内ではトップに値しますので。

Umefukuhisa1
詳細資料は、宮崎県家畜改良事業団HPにて



Mihonokumi
これは、過去に美穂国が県内最高を叩き出した時の記事。
枝重:490.4 ロース芯:65.1 バラ厚:8.3 皮下脂肪厚:2.7 歩留基準値74.8 BMS:7.4 上物率:100 

2016年6月16日 (木)

「弓」の種牛への道1

なんか久々です、種牛候補の巡回を受けるの。
昨年、候補の予定だった子を死なせてしまったので、なんとかここまで来れて、再スタートが切れた感じがします。

6月14日検査を受けるのは「弓」で、「このみ」の子。

H28年2月17日生、約4カ月齢、8産目。

血統は、勝平正×勝忠平×紋次郎×平茂勝。

かなーり人懐っこい子で、何されてもイイみたいな、ドーンとした子です。

今回も、JAと宮崎県家畜改良事業団とで検査されていました。
登録協会は今回はいらっしゃらなかったですね。

いつも通り、体高、胸囲、腹囲を測尺し、体型、被毛、皮膚、お乳、口の中、等を検査されました。測尺結果は、

前高102.2、後高101.4、胸囲120、腹囲137

成長度は2.3σで、なかなかいい感じかなと思いますね。

エサもよく食べていてお腹の調子もいいみたいです。
栄養状態もいいと思うのですが、まだ真っ茶っ茶ですね。
今日の結果は後日知らされると思います。
この後離乳で体調を崩さないようにしないといけないと思っています。

なんとかこの勝忠平母体で、種雄牛を誕生させたいなぁと思いますね。
次もお腹にもう入っていますけど、同じように元気なオスが産まれてくるとは限らないですからね。
種牛造りも、一期一会ですから。
P1120988
今回は2人で検査。弓はなされるがままに立ってます。
最近は感情の起伏が無いので、「ぽやん」と言われています。(私から)


P1120983
茶色いっすね~、まだらだし。


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意外としっかりしてます。


P1120985
腹づくりはこれから。順調ですね。


P1120986_4
ハイ、検査中もいい子でした。

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